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未上場企業が抱えるリスク編

企業活動を守る

未上場企業が抱えるリスク編

上場企業が加入している「会社役員賠償責任(D&O)保険」。
未上場企業だからこそ、顕在化しやすい損害賠償リスクもあります。
企業法務の観点からご意見をいただきました。

Q.1
未上場企業と上場企業の抱える
リスクは違うのでしょうか?

A.1
未上場企業であっても、規模的に上場企業に匹敵する企業(売上額100億円レベル)におけるリスクは、有価証券報告書関係のリスクなどを除いて、上場企業と共通しています。

Q.2
未上場企業の抱えるリスクは同じリスクということですか?

A.2
何もしていなければ同じなのですが、上場企業であれば上場審査に先立って法務部門の強化や法的リスクの分析といったプロセスを経ているところ、未上場企業ではそのようなプロセスがないまま成長し続け、法務的対策が不十分な場合も多く、よりリスクが顕在化しやすい傾向があります。
本江法律事務所 代表弁護士 本江 嘉将 様
企業法務(労務関係・債権管理・IT関係その他)、事業再生・債務整理(破産・民事再生・任意整理その他)、 税務関係(税務相談・税務訴訟)、知的財産権関係、その他
http://www.motoe-law.jp

Q.3
顕在化しやすいリスクとはどのようなリスクですか?

A.3
例えば、未上場企業に多い同族会社の場合には、取締役が複数名いても、業務執行に対するチェック機能が働いていないことも多いです。その結果、例えば、取引行為を通じて損害を被った第三者が、企業責任の追及と共に、代表取締役などによる内部統制システムの構築が不完全であったことを理由とし、個々の取締役に対して損害賠償請求を行う可能性があります。あるいは、取締役会の開催などが形骸化しており、各種社内規程の整備も進んでいないなど、法務部門が脆弱なこと(あるいは存在しないこと)により、様々な問題が生じる可能性があります。

あるいは、取締役会の開催などが形骸化しており、各種社内規程の整備も進んでいないなど、法務部門が脆弱なこと(あるいは存在しないこと)により、様々な問題が生じる可能性があります。

Q.4
事例を教えてください。

A.4
過去の事案としては、未上場会社が売上を過大に見せようと長年にわたり現場がグループ企業間で循環取引を行ってきたケースで、複数の取締役も知りながら黙認してきたことについて、株主代表訴訟が提起され、取締役らに賠償義務が認められたことがありました。取締役であっても、担当部署ではないから自分は関係ないと思っていて、真剣に取り組んでいなかったが、賠償義務は逃れられないケースもあります。会社の法務部門が機能していないときは、未上場企業もリスク回避の対策を打っておく必要があると考えるべきです。

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