こんなときどうする

人的リスクと企業の制度設計 その2

人を守る

人的リスクと企業の制度設計 その2

Q.1
図の1にある任意労災保険というのは何でしょうか。そもそも従業員は政府労災保険がありますよね?

A.1
宮本:もちろんあります。事業主を除く、従業員の方は、政府労災で補償することが可能です。ですが、政府労災保険だけでは金額・補償的に不足する場合があること、労災認定までには時間がかかる場合もあることは頭に入れておかなくてはなりません。労災事故が発生した場合、政府労災の認定を待たず、企業が率先して従業員やその家族を経済的に保護することがいちばん大切だと思います。それらをカバーすることが出来るもっとも代表的な任意労災保険の一つは「業務災害補償保険」です。また、従業員だけでなく、事業主の方も加入することが可能です。

Q.2
企業が任意で入っておけば、万が一の労災事故の際にもスピーディーに対応できるということですね。

A.2
宮本:はい、その通りです。そして今、特に増えているのが、就業中のケガの補償はもちろんのこと、心の健康=メンタルヘルスへの対応です。建設業や製造業などケガのリスクの高い職業に限らず、例えばシステムエンジニアの方々などは長時間労働などによる心の疲労にも気を配らなければなりません。また、テレワークが増えたことによる従業員の孤立なども考えられます。心の中は見えませんからね。

Q.3
よく聞く「健康経営」という事ですか?

A.3
本:企業にとって「健康経営企業」であることは対外的にもアピールにもなりますし、何より従業員の方々が健康に生き生きと働くことができることで、生産性や会社の士気の向上、離職率の低下、良い人材の確保など考えられるでしょう。ブラック企業の対義語として“ホワイト企業”なんて言葉もありますね。業務災害補償保険には様々な付帯サービスがつけられるので会社の福利厚生としても有効です。また、GLTDという制度を導入することも福利厚生としてとても有効です。

Q.4
GLTDとは何ですか?

A.4
宮本:GLTDは団体の長期障害所得補償保険と言って、欧米ではよく知られたな制度ですが、万が一、ケガや病気で従業員の方が働けなくなった場合、減少した収入を保障する制度です。最長で定年までの保険期間を設定することも可能です。

GLTDについて 

Q.5
それは安心ですね。
では、もし労災事故が発生して企業が遺族の方などから、安全配慮義務違反、労働安全衛生法に違反があるのではないかと会社が提訴された場合などはどうすれば良いでしょうか。

A.5
宮本:企業に安全配慮義務違反などが認められた場合、遺族の方から慰謝料を求められる可能性もあるでしょう。そのような場合に備えて、「使用者賠償責任保険」に加入していれば、遺族の方への賠償金や和解金。弁護士費用等の補償が可能です。我々は加入をお勧めしています。

Q.6
パワハラとかセクハラなどによる訴えもカバーされますか?

A.6
宮本:それは別の保険が必要になります。「雇用慣行賠償責任保険」という保険です。パワハラ防止法が施行されるなど、企業への責任を追及される可能性は大いに考えられますし、労働審判制度も普及していますので、企業として検討される事も肝要です。

雇用慣行賠償責任保険について 


宮本:今、人に関するリスクはより高まっていると感じています。それによって保険会社の商品や補償内容も変化しています。一度導入した任意労災保険や傷害保険等も定期的なリニューアルをする必要があると思います。
株式会社エヌアイビー
相談役(取締役) 宮本 眞史
主な資格  保険仲立人資格
認定証番号 第155417号
ファイナンシャル
プランニング技能士 2級

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