保険仲立人によるコラム 2011.4.1

東日本大震災にみる危機管理

東日本大震災から3週間が過ぎた。少しづつ前進してはいるものの、被災者の安定した生活確保には、まだまだ相当の時間を要することとなるだろう。また、原発問題への後手後手の対応も含め、この国の危機管理の甘さが今回の震災によって露呈した形となったことは悲しい限りである。民間企業・地方自治体・政府、どのような組織であっても、常に最悪の事態を想定した上でリスクマネジメントを行う必要性が改めて認識されたのではないかと思う。今後、リスクマネジメントの考え方が更に重要視されてくる事は必至だろう。

今後、被災地域において倒産する企業が続出することは間違いない。大規模災害でどこの会社も被災しているのでしょうがない、と言う意見が多いかもしれない。しかしながら「なにがあってもうちの会社だけは生き残る」という気概はどの経営者も持っている事だと思う。その気持ちを持ってリスクマネジメントに取り組めば大規模災害の際にも、なんとか乗り越える事ができることだろう。

欧米において一定規模の企業になるとリスクマネージャーという存在を置いている企業が多くある。リスクマネージャーは、企業本来の目的である利益追求を阻害する要因、あるいは損失を被る要因を発見・確認及び分析・評価(リスクの分析・評価)し、その要因を処理・制御する(リスクコントロール)ことで流通管理・保険管理(リスクの転嫁)を経営陣に進言・実行させる役割を果たす。企業だけでなく、一定規模の組織になるとこのリスクマネージャーの役割がとても重要になってくるのだが、通常、直接利益を生む部門ではないために日本の企業では軽視されがちです。しかし、徐々にではあるが大手の企業からこのリスクマネジメントの考え方が浸透してきていることも確かです。 いかに、普段の事業活動の中で有事の際の備えができているかで生き残る企業と、そうでない企業との差が出てくるといっても過言ではないだろう。 今回の津波によって社屋を流され社有車も流され商品も流されたという企業が相当数ある事と思う。毎回、地震による広域災害が発生する度に思うのだが、火災保険・自動車保険・傷害保険などの損害保険は地震・噴火・津波という自然災害に関しては非常に補償が限定されているといえる。

今回の東京電力の記者会見を見ると、組織としてのリスクマネジメントの機能が全く働いていなかった故に現在に至っているのではないかと思えてしょうがない。数年前に、過去の津波でどの地域まで被害にあったかを提言していた有識者もあったと聞く。その提言を単なる歴史上の出来事としてとらえ、企業のリスクと認識しなかった点に東京電力の重大な判断ミスがあったのではなかろうか?


一般の企業においてもリスクをリスクとして認識することから企業としてのリスクマネジメントが始まります。その認識したリスクを回避するためにどのような手法をとるのか、保険をかけるという行為は、そのリスク回避のひとつの手法であって、保険をかける事が目的となってしまってはいけません。「うちの会社だけは生き残る」その気持ちをリスクマネジメントという実行に移して初めて本当に生き残れる企業となるのです。

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