保険仲立人によるコラム 2010.7.1

株主代表訴訟とD&O保険

多くの企業の定時株主総会が開催された6月、以前の株主総会と比べると企業のアピールをする場としてとらえる考え方がずいぶんと浸透してきた感がある。そして、株主総会を終えると契約数(更新契約数)が増える損害保険商品が『D&O保険』(会社役員賠償責任保険)である。D&O保険とはDirectors & Officers Liability の略で企業の役員が株主代表訴訟を起こされたり、第三者賠償を提起された場合に対応する、いわば役員個人の為の保険ということができる。


株主代表訴訟の件数
平成5年商法改正により訴訟費用が一律8,200円となり、一般株主でも容易に訴えを提起することが可能になったこと。また昨今、物言う株主が増え、株主としての権利主張が以前にもまして強くなってきており、株主代表訴訟の件数はここ数年増加してきている。実際の各年度末における係争中件数(最高裁判所調べによる)は平成5年(1993年)86件だったものが、平成11年(1999年)には地裁高裁合わせ220件にまで増加。代表訴訟が提起されすぎるという事で平成13年(2001年)に代表訴訟の提起を制限する等の法改正が行われ、一旦減少したものの平成19年(2007年)より再び増加してきており平成20年(2008年)は、地裁のみで140件という推移になっている。

 

D&O保険の問題点
株式を一般に公開している企業の多くが自社グループ内に保険代理店を持っており、その代理店を介してD&O保険に加入している。この形態での契約には大きな問題点があり、その問題点に気がついていない企業が多いことも事実である。株主代表訴訟の流れは、まず株主から監査役に提訴請求書を通知し、監査役は、それを受けて調査を行い会社として役員を訴えるか不提訴理由を株主に通知するかをします。不提訴であれば、株主代表訴訟へとなるわけです。どちらにしても役員としては、自分の会社を相手に応訴するわけで、もちろん会社の顧問弁護士も使えません。その訴訟の相手である会社側の代理店で契約しているD&O保険を使って、弁護士費用や争訟費用を負担することを想定しないで加入しているケースがとても多く見受けられます。言い換えれば、戦う相手側の保険会社とともに裁判を闘っていかないといけないという事です。よって、このD&O保険に関しては特に、企業内代理店の幹事保険会社とは関連のない専門的な仲介者を選ぶことが大変重要だといえるでしょう。また、保険料や補償内容にしても国内大手社では、あまり大きな違いはありませんが、訴訟大国アメリカでも営業している外資系保険会社などは、この手の保険について常に先行している感じがあります。
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